関西ニューウェーブの軌跡
大阪で生まれた音楽に触れてみよう
イベント概要
- 開催日時 2024年12月22日 18:00 開演
- 会場 大阪市天王寺区民センター ホール
- 公式HP https://tomokunofficial.com/
イベント詳細
皆さんは、1970年に行われた「大阪万博」でクラシックの作曲家がたくさん来阪したことを知っていますか?そこでは、ドイツの作曲家「シュトックハウゼン」を筆頭に、音楽表現の実験がたくさん行われました。大多数のスピーカーによる音の空間表現や、プログラミングによる音の変調など、大阪で開発された音楽表現は数え切れないほど存在します。従来の枠組みにとらわれない発想は、様々な芸術家たちに影響を与えます。特に美術の世界では、「関西ニューウェーブ」と呼ばれる若手の芸術家たちが個性的な芸術作品を次々と発表し、「西高東低」と呼ばれるほど大阪は芸術発展の聖地となっていきます。
来年4月に開催される「EXSP’25」は、技術の発展における未来社会をテーマに開催されます。本公演では、その「芸術発展の聖地大阪」の歴史を振り返り、たくさんのテクノロジーが発展していく現代において、音楽をはじめとする人と芸術の関わりについて考えていきたいと思います。
プログラム
・Tierkreis 音楽と天文学(作曲:シュトックハウゼン)
・二重の影の対話(作曲:ブーレーズ)
・音と映像の美術作品(制作:ヒョナ・クウォン)
・ケッタイさん(作曲:岡田智則 世界初演)
他
Tierkreis 音楽と天文学
大阪万博における音楽表現の実験やNHKスタジオの開設など、大阪との関わりが深く日本の文化発展に貢献したのがシュトックハウゼンです。大阪万博において実験のために作られた建物は、現在万博記念公園にて「鉄鋼館」という名前で残っています。
「Tierkreis 音楽と天文学」は音楽を構成する「ドレミファソラシド」を正座に例えて作られた音楽です。編成も明確に決められておらず、演奏者が自分で楽器編成を決めて演奏する曲です。本公演では、シュトックハウゼンが自ら作り上げた音響技術を使用して、ピアノとともに演奏します。
二重の影の対話
揮者として作曲家として、歴代のクラシック音楽家でここまで音楽の発展に貢献した方は他にいないでしょう。新しい作曲技法や電子技術を使用した音楽表現など、彼の功績は世界最高レベルです。
「二重の影の対話」は、1本のクラリネットで演奏される曲ですが、7つのスピーカーによって、あちこちから音が聴こえ、さらにはピアノを使用した音の変化も楽しめる曲です。電子技術を使用することによって変化するクラリネットの音をお楽しみください。
音と映像の美術作品
1970年に開催された大阪万博では、多くの作曲家が大阪に集まり、様々な音楽表現の実験が行われました。万博終了後、この活動は音楽の固定概念を超えた芸術表現として、美術の世界で広まり、関西を中心にインスタレーションといった作品がブームになります。本公演ではアクースモニウムと呼ばれるたくさんのスピーカーを使用した新しい「楽器」で美術作品を上演します。
ケッタイさん
音楽というのは基本的に「ドレミファソラシド」で作られます。しかし、録音技術をはじめとするテクノロジーの発展によって、クラシックの音楽家たちは水の音や人の話し声など、日常に聴こえてくる音も音楽の素材と考えるようになりました。そうしてできた音楽は「ミュージックコンクレート」と呼ばれ、この作曲技術も大阪万博で大きく発展しました。今回はその手法を使って私、岡田智則が作曲した曲を世界初演いたします。
本作品では、大阪で発展した作曲技術を使って大阪の歴史や食文化をテーマに作曲しています。「天下の台所」や「水の都」、様々な異名がある大阪の文化を感じていただけたら幸いです。
機材協力:hirvi事務局
助成:アーツサポート関西 トヨタモビリティ新大阪ASK支援寄金 公益財団法人かけはし芸術文化振興財団
出演者・演奏者
作曲・アクースモニウム:岡田智則
美術:ヒョナ・クウォン Hyun Ah Kwon
クラリネット:奥山 芳弘
ピアノ:太田結梨
入場料・チケット代
学生・18歳以下の方:無料
事前にお支払いを希望される方は、チラシのURLからお支払いください。
先着30組様に無料でコンサートにご招待します。詳しくはこちらから↓
https://www.concertsquare.jp/setting/concert/gift/apply/2024/2024091124