『東京ラブストーリー』がフジテレビでドラマとして映像化(1991年)
この作品には私が小学生の頃で会いました。小学生の頃は、親がドラマはもちろんアニメなども原則見せてくれませんでした。なので、再放送を親が昼間仕事に行っている間にみました。当時は夕方4時代に再放送が行われていたんです。その時、この『東京ラブストーリー』の主人公赤名リカという女性を見て、本当に衝撃でした。私はカンチと同じ、田舎者なので、赤名リカや東京のオフィスビル、ОLなどどれもきらびやかにうつりました。今では赤名リカという女性が周りにいたら、「なんだろ、この騒々しくてやっかいな性格の女は、、」と混乱するばかりだと思いますが、あの当時は赤名リカのように生きることができたらと憧れたものです。
『月9』という言葉を生み出したのも確かこのドラマが最初ではなかったでしょうか?
坂元さんの代表作の中でも1位です。
『最高の離婚』がフジテレビでドラマとして映像化(2013年)
二組の夫婦が主要人物となっていて、神経質な主人公を演じる瑛太と、大雑把で陽気な性格の瑛太の妻を演じる尾野真千子が離婚届けを書くところから始まります。もう一組の真木よう子と綾野剛夫婦も、なんだか訳あり夫婦で、、、様々な夫婦の在り方を見せてくれるコメディ感たっぷりのドラマです。坂本祐二さんならではの言葉のやり取りや、一人一人が何気なく発する言葉に、深く共感したり、ときにはハッと気づかされたりします。コメディ感満載ですが二組の夫婦のどきどきもあります。11話までありそのあと1年後を書いたスペシャルドラマにもなりました。まだ未婚の私ですが共感できる部分が多く、何度も見たくなるどらまで、今でも大好きです。
「ラッキーセブン」ではかっこいいアクションをした瑛太さんが喋りに喋るドラマ。ちっさいことにグチグチグチグチ、歯医者でも足をモジモジしながら愚痴る役です。その愚痴の内容は結婚した尾野真知子さん演じる大雑把過ぎる嫁の話題。楽しみにしていたお菓子を嫁と嫁の友達に食べられた、だの。洗面所使ってもビシャビシャのままだの。でも結婚てそう言う小さい気遣いが大事なんじゃないでしょうか。未婚の私がこのドラマに感じた魅力は結婚って何の為にするのかな?と言う重い疑問をテーマにして、今のリアルな背景とともにサラッとドラマにしちゃったのに、しっかりと響いてくる台詞。一言一言が考えさせられます。是非、瑛太と尾野さんの掛け合いを、瑛太の方よく動くなあと思いながら見て欲しいです。
もう、このタイトルからして「何なに?最高のリコン?どういうこと?」って感じでドラマが始まる前から楽しみにしていたほどです。
当時、実は私は新婚だったのです。しかも主人公たちと同じような時期に結婚したこともありなんだか親近感がありました。そして主人公たちと同様、性格がかみ合わず、お互いイライラして時が多かったのです。そんな時、夫婦でこのドラマをみたんですが、結婚というものについて深く考えさせられる作品でした。
ヒロインである結夏が、ぶち切れて盆栽などをなげつけたり、別れる前に夫の好きなハンバーグを作ろうとしたりするところとか、とにかく不器用なんだけどなぜか愛おしくなってしまう部分がよかったです。ラストシーンがとてもよくて、清涼感のある最終回でした。
『問題のあるレストラン』がフジテレビでドラマとして映像化(2015年)
このドラマはリアルタイムでみました。もともと私は脚本家の坂元裕二さんの小学校以来からのファンですから、坂元さんが脚本のドラマということもあって最初から見る気ではいました。これは第1話が本当に秀逸です。いわゆる貼り手型というタイプでドラマは始まります。主人公の田中たま子は今時なら珍しいくらいのまっすぐで正義感の強い女性です。そのキャラクター性がドラマを通して一度もぶれることがないのが素晴らしかった。そしてセクハラとパワハラによって傷ついた友人、引きこもりの女性たちなど弱い立場の女性たちのために、どんな壁をもひるまずつき進んでいく姿が魅力的でした。
坂元さんは、女性の細やかな心理を描くのがとても上手だと感じています。
女性が憧れる女性を主人公に描いた素敵な作品です。
『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』がフジテレビでドラマとして映像化(2016年)
まず、主要人物出演者は有村架純、高良健吾、高畑充希、森川葵、西島隆弘、坂口健太郎、の6人です。美男美女の6人でどのカットも飽きずに見ていられます。物語は、東京に出てきたばかりの有村架純、社会にもまれながら引越し屋さんとして働く高良健吾、彼氏から暴力を振るわれ自分に自信がない高畑充希、自分のことが好きではない人を好きになる森川葵、坂口健太郎、お金持ちの家にうまれた西島隆弘、それぞれ様々な人生を歩んでいます。誰か一人でも一つでも、自分と重なるところが見つかるのではないでしょうか。有村架純と高良健吾は次第に恋に落ちていきますが、なかなか結ばれないもどかしさに、さけびたくなりつつ、最後まで夢中でみてしまいます。
切ない切ないラブストーリー。メインの男女2人のみならず6人の不遇な環境で育ったキャラクター達の一人一人にしっかりスポットがあたって物語の良さを倍増させる。あぁ、現実の恋ってこうだよねって思わずため息が出てしまうようなリアルさが最大の魅力。演技派の演者から放たれる台詞は切ないだけではなく恋を超えた愛に感じ、心にずっしりと響きます。ラブストーリーだけれどそれ以上のものを伝えてくれる、そんなドラマです。現代の結婚する意味ってなんだろうって思ってる人、仕事や人間関係で悩んでいる人、ありきたりのラブストーリーは飽きたなって人に見て欲しいナンバー1のドラマだと思います。
『カルテット』がTBSでドラマとして映像化(2017年)
ある日偶然カラオケ店で出会った、真木よう子、満島ひかり、高橋一生、松田龍平の4人がカルテットを組んで音楽の世界に挑戦していく物語です。4人でコテージに住むのですが、食卓を囲んでおこなわれるバラエティにとんだ会話が何とも最高に面白いです。坂本祐二さんの独特な言葉の言い回しや、役者さんたちの演じ方、本当にそのコテージに4人が住んでいるかのような感覚になります。
それぞれ知られたくない過去があったり、ときどきミステリーのようなどきどきもあり、見ていて全然飽きないです。一番初めに出会ったカラオケ店も本当に偶然だったのか、たくさんの伏線が張られていて、何度見ても飽きない物語です。テレビドラマの中で私が一番好きな作品です。
たまたま出会った個性豊かな男女4人がカルテットをくんだらありゃま、大変なことになりましたねと言う話。4人が4人ともミステリアスかつ不器用な薬で、いい歳な大人が素直じゃない故に起こる些細な事件とその解決の仕方が最大に魅力的なドラマです。また若手の演技派女優吉岡里穂演じるアリスが1番の推すすめキャストで笑顔なのに怖さすら感じる怪演に是非注目して欲しいポイントの一つ。そしてそして男女4人が絡んだら、そりゃあ恋も生まれますよね、と言うもどかしくなるような、切ない大人なラブストーリーもちゃんとあります。絡まっていた糸が解けていくような何回でも見返したくなるドラマです。私は満島ひかりさんにキスされるチェロになりたい人生だった。。。
その他坂元裕二さん脚本作品
- 同・級・生(1989年)
- 二十歳の約束(1992年)
- 翼をください!(1996年)
- リモート(2002年)
- あなたの隣に誰かいる(2003年)
- 愛し君へ(2004年)
- ラストクリスマス(2004年)
- 西遊記(2006年)
- トップキャスター(2006年)
- わたしたちの教科書(2007年)
- 猟奇的な彼女(2008年)
- 太陽と海の教室(2008年)
- Mother(2010年)
- さよならぼくたちのようちえん(2011年)
- それでも、生きてゆく(2011年)
- Woman(2013年)
- anone(2018年)
- スイッチ (2020年)
- 世界の中心で、愛をさけぶ(2004年)
- ギミー・ヘブン(2006年)
- 西遊記(2007年)
- 花束みたいな恋をした(2020年)