坂道のアポロン（映画）無料フル動画配信情報！Netflixやhuluで見れる？

映画(邦画)『坂道のアポロン』は2018年に公開された知念侑李さん主演の青春映画です。
坂道の多い長崎佐世保に高校1年生の西見薫(知念侑李)が叔母の家に引っ越してきます。
薫は医師になることを目指していて、暑い中「忌々しい坂」を登ってたどり着く転校した高校に初めはなかなか馴染めません。
クラスの世話役の迎律子(小松菜奈)と、律子の幼なじみで売られた喧嘩は買ってしまう川渕千太郎（中川大志)との出会いを通して、薫は次第に心を開いていきます。

律子の家はレコード店を営んでおり、父親の迎勉(中村梅雀)は地下室を造ってドラムセットやピアノを設置しており、千太郎はいつもここでジャズの曲をドラムで叩いていました。
律子が薫を地下室に連れて行き、薫は千太郎がいることに驚きつつ千太郎のジャズドラムに対抗心を燃やします。
薫はピアノが弾けますが、専らクラシック曲です。
そこで早速ジャズのレコードを買って帰り、耳コピーで楽譜を起こして練習し、律子に良いとこを見せたくて薫は千太郎とセッションします。
この演奏が本当に素晴らしいので、一気にこの映画に引き込まれました。

千太郎のジャズの師匠で""淳兄""と慕っている桂木淳一(ディーン・フジオカ)が佐世保に来ていて、夏休みは薫、千太郎、淳一、律子の父の勉でジャズのセッションをして過ごします。
薫が勇気を出して律子に一緒に勉強しようと誘いますが、律子は千太郎も連れて来ていて、結局３人で海辺に行って遊びます。
薫は律子に恋心を抱いており、律子は千太郎のことを想っていて、千太郎はこの海辺で男に絡まれているのを助けた美しい美大生の百合香(真野恵里菜)に一目惚れします。
百合香が千太郎をモデルにしてアポロンの絵を描くので、この映画のタイトルが『坂道のアポロン』なのでしょう。
ですが、この映画は単なる青春恋愛映画ではありません。
叔母の家で居場所がない薫と、教会の前で捨てられていた千太郎、千太郎が自分の生い立ちを薫に話して2人は友情の絆で結ばれます。

「友情は一生」、これがこの映画のキーワードです。
それぞれの恋がうまく行かず、薫と千太郎はバラバラに…せっかくの高校の文化祭でも薫と律子は実行委員、千太郎はロックバンドの助っ人ドラムでステージに上がりますが、千太郎のドラムに熱量が感じられません。
すると停電で演奏が止まってしまい、その時間稼ぎに薫がステージでピアノを弾き始めます。
そのピアノに合わせて千太郎がドラムを叩き、文化祭が大いに盛り上がります。
この演奏は圧巻で、このセッションこそがこの映画最大の見どころです。
音楽が再び2人の友情を繋いだのです。

クリスマス会でも演奏しようという話になりますが、クリスマス会当日、千太郎がバイクの後ろに律子を乗せて走る坂道で事故を起こしてしまいます。
命に別状はありませんでしたが、千太郎は自分を責めて行方不明になります。
それから数年が経って、薫は医師に、律子は母校の高校教師になっていました。
薫の病院に、結婚して夫婦になった淳一と百合香が来て、百合香が友人の結婚式の写真を見せてくれます。
そこに見習い神父と見られる千太郎の姿がありました。
薫は久しぶりにあの「忌々しい坂」を登って懐かしい母校へ。(でも表情は嬉しそう)

律子を訪ね、薫と律子で千太郎を訪ねて行きます。
高校生の頃、多かれ少なかれ誰しもこういった経験があるのではないでしょうか。
私も高校時代にバンドを組んで文化祭のステージに立ち、そのバンド仲間と結婚して、今ではこどももバンド活動を始めました。
ですので、まるで自分達の話のように感じてこの映画を見ました。
恋愛に一喜一憂した時期もありましたが、今は穏やかな友情に近い夫婦仲です。
音楽活動は今も続けていますし、友情は一生ものだとしみじみ感じます。
薫、律子、千太郎にもこれから楽しくも穏やかな友情を紡いでほしいし、きっとそうなるだろうと感じる結末で本当に良かったです。