「サマーウォーズ」や「時をかける少女」等を手掛けた細田守監督が”母と子”をテーマに描いた愛溢れる作品を生み出しました。
その作品こそが「おおかみこどもの雨と雪」です。
この作品は人間がおおかみ男に恋してしまう非現実的な設定からファンタジーなのだと思われる方がいらっしゃるかもしれません。
しかし子を持つ親なら誰もが共感するであろう”子供の成長”についてとても現実的に描かれています。
最後は花(お母さん)から離れて暮らすことになるのですが、雨と雪は今後どうなるのでしょうか?
実は原作でもアニメと同じ終わり方をしているため決定的な終わり方は誰も知りません。
ですので考察を含め、雨と雪の今後について述べていきます。
「おおかみこどもの雨と雪」の雪のその後はどうなる?
お姉ちゃんの雪の幼少期は活発で明るく活発で、よく走り回っていました。
子供の頃はおおかみと人間でいることを楽しんでいた雪でしたが、初めて小学校に行き人間としか接しない環境に馴染むことで、雪はおおかみよりも人間としての道に進みたい、そう思い始めます。
そんな雪の最後は実家から離れた中学校に通うため花から離れて独り立ちをします。
12歳で親元から離れた雪ですが、なんとかやっていける、そんな花の心情が作中からも読み取れるように、雪の今後は中学生になっても人間として楽しく生きていくのだと思います。
ただ、高校生になったらまた実家に戻ることが理想的なのですが、実家はかなりの田舎なので、雪は高校も実家に帰らず一人で頑張っていくのだと解釈するほうが現実的です。
あとは雪が唯一心を許せて、おおかみの一面を持つことを告白できた相手、転校生の藤井草平との今後を期待するのみです。
「おおかみこどもの雨と雪」の雨のその後はどうなる?
弟である雨の幼少期とは雪とは正反対で大人しく控えめ、おおかみの特権である走ることもあまりせず内気な子でした。
しかし、小学校に入学して人間に囲まれた環境に行くとどこか馴染めず、学校へ行かなくなってしまいます。
そして同時に山に興味を持ち始めることから雨はおおかみとして生きる決意をします。
”おおかみとして生きる決意をした”雨がとった最後の行動は山の頂上に行って遠吠えをすることでした。
「お母さん、僕はもう大丈夫だよ」という花に対しての叫びのようにも聞こえました。
そんな雨の今後について予想します。
雨はいつでも花の元に戻ろうと思えば戻れます。
ですが雨はもう花の元へは戻らないでしょう。
山の頂点で遠吠えをし、こんなにもたくましくなった雨を見て花は「強く生きて」と雨に叫びます。
そして最後に「元気でいて」と言います。
雨もうなづいたかのように花のほうに向き、去っていきます。
雨はこれからもおおかみとしての役目を果たすため山で生きるのです。
「強く生きて」と言ってくれた母の期待に応えるように。
まとめ 「おおかみこどもの雨と雪」その後は視聴者側に委ねられている
いかがでしたでしょうか。上記はあくまで予想です。
雪はおおかみに目覚めるのかもしれませんし、雨はお盆や年末には花のもとに帰省するかもしれません。
子供の将来に対して”こうなるであろう”といった固定概念を持つべきではない、といったことを教えてくれる映画でもあるのです。
ただ私たちは花といっしょに子供たちの成長を温かく見守るほかないのです。