陰陽師（映画） 無料フル動画配信情報！Netflixやhuluで見れる？

原作については存在は知っているものの、読んだことも漫画版も見たこともないまま視聴しました。陰陽師安倍晴明については普通に聞いたことはある程度の知識しか持たない人間でしたが、非常に楽しく見ることのできる作品でした。

やはり、若いころの野村萬斎さんが、謎めいた安倍晴明という人物像に見事に合致していたのが良いですね。独特の余裕のある雰囲気と、他の人とは呼吸や発声方法が違ったり、佇まいの違いが、上手く活かされた配役だったと感じます。
そして、そんな特別感の強い安倍晴明と対になる形で登場する、伊藤英明演じる源博雅も面白かったと感じます。彼個人で見ると、年齢の割に純粋が過ぎたり、ちょっとおバカっぽさが強かったりする人物ではあるのですが、そんな彼だからこそ晴明の波の人とは違った雰囲気が、より際立たされていました。

ただ、晴明が博雅に対して感情をあらわにする場面は、博雅があまり活躍らしい活躍を見せられていなかったので、初めて見た時は「そんなに彼に執着すべき点があるだろうか」と無粋にも思ってしまったりしました。
真田広之演じる道尊の迫力については、もはや特筆する必要のないほどです。CGなどはやはり現代から見れば粗さが目立ちますが、彼の演技力がそれすらカバーしていると感じます。

夢枕獏さんの大人気伝奇小説「陰陽師」を映画化した作品です。
原作者の夢枕獏さんが「晴明を野村萬斎さんが演じてくれるなら」という条件で映画化を許可しただけあって、萬斎さんが本当にはまり役です。
常に優雅でどこか明るくユーモアのある様子は、そこにいるだけで「晴明だ」と思わせてくれます。狩衣姿での所作も美しく、術を使う姿もピタリとはまっています。第44回ブルーリボン賞では「主演男優賞」を受賞しました。
晴明の相棒となる源博雅役の伊藤英明さんも、武骨で真面目で、鬼をも人に戻すどこまでも優しい姿を、自然に見せてくれます。
敵となる陰陽頭・道尊の真田広之さんの存在感は、圧巻と言わざるを得ません。真田さんの力強い演技が、萬斎さんの軽やかな姿と好対照をなしています。

また羽生結弦選手が演技に使ったことでも知られる「陰陽師」のメインテーマは、耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。この音楽を耳にしただけでも「陰陽師」ワールドに引き込まれていきます。
ストーリーは平安時代、陰陽頭・道尊は「都の守り人」が現れたことを帝に進言します。
都の陰陽師を束ねる陰陽頭である道尊ですが、その裏では都の転覆を狙って暗躍をしています。
その頃笛の名手である博雅は、優れた力を持ちながら会議を欠席していたことを責められている晴明に出会います。官吏の無理難題を晴明が悠然とかわしたことから二人は知り合い、友となります。
一方晴明は、都の外で青音という女性と出会います。彼女は150年前に怨霊と化した早良親王を鎮める儀式で人魚の肉を食べ、不老不死になっていました。
道尊は右大臣・藤原元方とその娘を使い都を滅ぼそうとしますが、晴明と博雅によって阻止され、元方と娘は自害してしまいます。
更に道尊は早良親王の塚を暴いて復活させ、その力で国中の怨霊に都を襲わせます。

都の行く末に興味のない晴明ですが、博雅に力を貸して欲しいと頼まれ「お前のために行こう」と承諾します。
早良親王の塚を訪れた晴明は、晴明と博雅の二人が「都の守り人」であり、どちらか一人が欠ければ都が滅ぶことを知ります。急いで都に戻る晴明ですが、間一髪間に合わず博雅は道尊に殺されてしまいます。
博雅の死に嘆き悲しむ晴明に、青音は自らの命を使った「泰山府君の祭」で博雅を生き返らせることを、晴明に勧めます。
晴明による「泰山府君の祭」で博雅は息を吹き返し、青音はようやく長すぎる生に終止符を打てることを喜び、消えていきます。
帝の命を狙う道尊の前に、晴明と博雅が立ちふさがります。
博雅の中の青音の魂が、道尊と共にある早良親王の魂に語り掛けます。
早良親王と青音はかつて愛し合った仲でした。早良親王は青音の声に応え、ともに成仏していきます。

怨霊の力を失った道尊は、晴明に手を組もうと呼びかけます。
晴明はそれをすげなく断り、道尊を結界の中に封じ込めます。
負けを悟った道尊は自らの首を掻き切り、自戒します。
すべてが終わり、晴明の屋敷を訪れた博雅は、ともに酒を酌み交わすのでした。
晴明と博雅の友情に涙すること間違いなしの作品です。
萬斎さんの美しい舞も、ぜひ堪能していただきたいです。

見所としては、平安時代の話なのですが平安時代の話と言うと1000年前になるので、私たちの今の暮らしとはかけ離れた世界だと思いますが、映画にすることで暮らしぶりだったり世界観を見ていくことができるわけですから、良いと思いました。

陰陽師は実際にあった職であり、これがなぜこんなに重宝されている存在だったのか、と言うことにもなってくると思いますがこの映像を見ることでその訳がよくわかってくるような映画になっていると思います。
平安の世の中で勧善懲悪のドラマを見せてくれているという感じでエンターテイメント性もとてもあると思いますし、迫力ある映画を見ていけると言う感じで、本当でしたらスクリーンで見れば一番良いわけですが、スクリーンではまたリバイバル上映されるかもしれないですし(人気ある映画なので、ジブリなどは今年リバイバル上映されました。)
見れないのは残念だったのではないかと思います。

古代日本の律令制下において中務省の陰陽寮に属した官職の1つで、陰陽五行思想に基づいた陰陽道によって占筮（せんぜい）及び地相などを職掌とする方技（技術系の官人。技官）として配置された者を指す。 中・近世においては民間で私的祈祷や占術を行う者を称し実際にこういう人たちがいたと考えると恐ろしい心境にもなりいいとも思える気分になります。