ナラタージュ (映画)無料フル動画配信情報！行定勲監督が松本潤＆有村架純の共演で映画化

とても美しい映画でした。

松本潤演じる教師・葉山の恋愛というには残酷な身勝手さは、許せない気持ちが生まれることは必須です。

しかし、それでも惹かれてしまうことも、精一杯で飛び込んでいこうとする有村架純演じる泉の気持ちもわかってしまいます。

葉山と泉の二人それぞれに葛藤があり悩みがあり、正直であろうとすればするほど反してそれは苦しくもどかしく美しいのです。

演じる松本潤と有村架純の美しさはさることながら、レモンクッキーを手に葉山のもとへ向かう泉が歩く学校の廊下も。ふと葉山が落とした視線も、駅のホームでの何気ないノイズも美しい。

危うさを承知ではみ出してしまった日常から決別する為の時間は、時計が刻む時間とは流れる速度が違うことを思い知らされます。

先生と生徒の禁断の恋というのはよくある設定ですが、現実ではありえないだろうというような設定でも、お互いに孤独を抱えながらどうしようもなくひかれあう二人の姿に、どこか心に刺さるものがありました。

また登場人物たちがそれぞれみんな自分勝手で、理屈では説明できない感情を抱いているところも、ストーリーに現実味を出している要因だと思います。

最終的に二人は別れを選び、お互いに別々の道を歩むことになりますが、それでも葉山先生との思い出はずっと泉の中に残り続けるんだろうなと思うと、別れのシーンは見ていて辛かったです。

愛なのか執着なのか、叶わない恋なのになぜ忘れられないのか、誰も幸せにはなれない結末でしたが、それでも最後はどこか希望が感じられるシーンでほっとしました。

学校の部活の顧問をしていた葉山に思いを寄せる泉の姿が切なかったです。

結婚している相手を好きになった泉は忘れようとしていたのに再会して、どんどん思いが募っていくのでどうなってしまうのかハラハラしながら見てしまいました。

泉は同世代の怜二と交際を始めて、すごくいい人だったから付き合って良かったし、葉山のことも忘れられるのではないかと感じました。

しかし、葉山のことを忘れることはできず、そんな泉が全然自分のことを見ていないことが分かってどんどん怜二が変わっていく姿が悲しかったです。

好きな人がこっちを見てくれない寂しさや切ない演技を泉も怜二もどちらも演じていたので、感情移入してすごく切ない気持ちになりました。