ザ・マジックアワー（映画）無料フル動画配信情報！Netflixやhuluで見れる？

こじれていく展開に目が離せない
マフィアのボスの愛人に手を出してしまったことで殺されそうになった備後が、伝説の殺し屋である「デラ富樫」と知り合いであると咄嗟に嘘をついたことで始まるストーリーであり、嘘がバレると再び命を狙われることから、売れない役者である村田を「デラ富樫」に仕立て上げるという思い付きにどう展開していくのかというワクワクが強くなりました。ボスには「デラ富樫」を連れてきたと嘘をつき、村田には映画撮影と思いこませ対面させたシーンは一番の笑いどころであり、撮影と思い込んでいることからマフィアに動じない村田の姿にヒヤヒヤしながらも、つじつまが合ってしまうやり取りに笑いが止まりませんでした。ボスに気に入られ雇われることになった村田がその後も銃声飛び交う取引の場でも撮影と思い込んでいることから見せ場を作ろうと大胆に振舞う姿に何も知らない強みを感じ、見ている方向は違っても進むべき方向が同じという絶妙な違和感に笑いが絶えませんでした。最終的にはボスにも村田にも嘘がバレてしまいましたが、撮影ではないことを知りつつ役者を辞めるための最後の仕事と、備後のシナリオに最後まで付き合う村田に役者生命をかけた覚悟を感じました。最後に派手に芝居をしようと呼んだ仕事仲間の多さに村田の人間性の素晴らしさを感じました。シナリオ通りにストーリーを進めようとするも思いがけない展開が見られ、最後に登場した本物の「デラ富樫」の登場により使いきれなかった爆薬を使うことで「デラ富樫」を超えた殺し屋を演じる村田に俳優である凄味を感じました。大成功となった大芝居に再び役者を続ける覚悟を決めた村田の姿にハッピーエンドを感じ、村田の人生の輝く瞬間を意味するマジックアワーの壮大さに見ごたえを感じられる結末でした。感動と笑いが入り混じる結末で、満足感を強く感じた作品でした。

この映画は「THE有頂天ホテル」や「清須会議」の三谷幸喜が監督してるよ。テレビドラマだったら「古畑任三郎」の人ね。だから基本的にはコメディ。主演は佐藤浩市。どんな話かって言うと、「合い言葉は勇気」ってドラマあったじゃん。あれも三谷幸喜なんだけど、主人公の売れない役者が弁護士に成りきって村人達を救う話。これもそう。佐藤浩市が売れない役者で、凄腕の殺し屋って事になっているの。もちろん本人は撮影だと思い込んでいるんだけど、相手は本物のマフィア。そのギャップが面白い映画だよ。で、この映画の佐藤浩市は良いよ。他の映画だったら割とクールだったり、シリアスだったり、タフだったりする役が多いじゃん。でもこの「ザ・マジックアワー」の佐藤浩市は、バカバカしくて、オーバーで面白い。あと印象に残っているのが、伊吹吾郎がこの映画に出てんの。知ってる？ホラ、テレビドラマ「水戸黄門」で格さんやってた人。堅物の脇役だけど、いい味出してる。他の俳優達もこの映画を楽しんでやっている感じが伝わる。だから全体的にはちょっと芝居がクドいんだけど、そこはコメディだし、あまり気にならないよ。あまり深く考えないで、とりあえず何か面白い映画が見たいんだったら、お勧めの映画。

この映画は、とにかく１０分に一回は笑えるポイントがあり、観終わッた時にはかなりの爽快感が得られました。映画館で見たときには、劇場のように観客がどっと笑うので、それでもかなり楽しめたと思います。この映画は、ストレスが溜まった時に誰かと一緒に、ツッコミながら観たいです。三谷幸喜監督は、この映画の宣伝の時に主演の佐藤浩市をぶっ壊してやりましたよ、と言っていましたが、まさにそのとおりです。有名なナイフをなめるシーンは、本当に振り切れた感じで笑いを誘いました。そして、まず売れない俳優という胡散臭い役を彼にやらせてしまうのがもう面白いです。普段コメディをやりそうにもない佐藤浩市さんが真剣にあのような演技をすることが自体が相当笑えます。そして、深津絵里さんもコミカルな演技が素晴らしかったと思います。彼女が演じることで、嘘くさい感じが軽減されました。そして、何よりも大御所の西田敏行さんが本当に最高です。絶妙な間がある彼の演技は、笑えるだけでなく、感動すらかんじてしまいました。三谷幸喜監督は、ストーリーが面白いだけでなく、役に合ったキャストを設定するのが本当に上手なのだと改めて感じさせられる映画でした。ストレスが溜まった時に最高の映画だと思います。

ギャングが牛耳る港町守加護(すかご※明らかにシカゴがモデル)を舞台に、
ボスの愛人に手を出した男が命を守る為に伝説の暗殺者を探す羽目になるが、
連れてこられたのは落ち目の役者だった・・・
この奇想天外な設定は三谷幸喜ならでは！
佐藤浩市、西田敏行、深津絵里などお馴染みの三谷ファミリーが
アテ書きとも言える役に見事にはまっています。
偶然と偶然が奇妙にマッチし、とんでもない結末になだれ込むのも三谷作品の特徴ですが、
実際のギャングの抗争を映画撮影と思い込み、主役(？)を演じる村田役の佐藤浩市のクサいこと！
脂ギトギトの演技には最高に笑わせられました！(※ほめてます)
また、可愛い小悪魔なマリを演じた深津絵里はさすがカメレオン女優！
ブスも美人も両方できる女優ってなかなかいないです。
作中の歌も素敵！
あと、映画の小道具、仕掛けが詳しく描写されており、
映画ファンにとっては垂涎ものです。
縁の下の力持ち的な存在である職人達のプロ意識と知恵の結晶には、
どんなCGも敵いませんね。
基本的にクセのあるキャラクターだらけの物語ですが、
キャスト全員が憎めないキャラクターになっており、
収まるべきところに収まる大団円になっているのがいいです。
思いっきり笑いたい時におすすめの作品です。

演技が大げさすぎて全然活躍できないダメ俳優が、撮影と騙されて現実の殺し屋を演じるというファンタジーなのですが、マフィアものらしいオマージュが散りばめられているのが個人的にすっごく楽しかった。
あの街全体が特殊なセットで、非常に狭い道にせり出すような構造になってるようなのですが、そんなヴィネットイラストのような二次元感のあるレトロな街並みがとってもキュートで、古き良き映画作品を西田さんという可愛らしいおじさん率いるマフィアたちが、真面目にすごんでいる一方で、何も知らない俳優が引き起こす事態に、ちょっととぼけたリアクションをしてしまうという独特の間合いの可笑しみに上手くハマっていて、可愛らしい世界を作り上げていた。
映画を見ている間中、あのファンタジックな舞台のような世界に入り込んで、どう見ても虚構の街なのに、そこを共有しているような楽しさがあったのが良かった。
そして、この映画のタイトルにも通じる、俳優としての彼の在り方の部分については、俳優業以外の事にも通じるところがあって、ついつい目頭が熱くなるものがあった。
映画全体を通して、監督の「映画って素晴らしいものなんだよ」という思いがひしひしと伝わってくる良い作品。