岸辺露伴は動かない(ドラマ)の見逃し配信・無料視聴まとめ！Netflixやhuluで見れる？

人を本として読み解くという主人公の露伴。全話同じヘブンストアでも雰囲気が違う感じで、特にお父さんとの臓器移植によるDNAの回は最後感動しました。絵本という新たなヘブンズドア。三人一緒に開く事で見えてくるものが、父親のことだったなんて素敵な話でした。と思えば、ザ、ランのように怖い思考の持ち主の男。身を守るためのヘブンズドアで、あれだけ露伴が焦ったのも無理ないです。背中を見せない男は、理由がはじめは全くわかりませんでしたが、後ろに乗っちゃうんですね。まさに妖怪のようです。泉に背中を見せないようにしているところは滑稽で、ヘブンズドアで書き換えるのも大変でしたね。このドラマは、人の人生や奥の気持ちを本として読み取り、露伴が書き加えることで解決していく所、一体何を書いて解決するのか、その人の悩みは何なのか。とてもワクワクするドラマです。露伴のお金よりも、漫画を読む人に楽しんでもらいたいといった強い信念があるからこそ、人の気持ちもわかる人なんだろうなと感じます。

主人公の漫画家である岸辺露伴が不思議な現象に遭遇し、自分の特殊能力を活かして対処していくというドラマです。原作が漫画で、主人公の特殊能力などを実写化することは難しいと思うのですが、不自然にならないよう工夫してあり、大人や原作を知らない人も楽しめるドラマになっています。また、原作では岸部露伴は20代くらいだと思うのですが、このドラマでは40代の高橋一生さんが演じていて、大人の色気がたまりません。全く恋愛要素はありませんが、回を重ねるごとに担当編集者の泉京香に少しずつ心を開いていると思わせる点が出てきて、ツンデレ好きの心をつかんできます。ストーリーは、人間の心の闇を描いており、じわじわと恐怖感を感じられるドラマになっています。

ジョジョの奇妙な冒険の第4部であるダイヤモンドは砕けないの人気キャラクターである岸辺露伴のスピンアウト作品です。漫画家であり、スタンド（ヘブンズドア）の使い手です。ヘブンズドアのスタンドは、空条承太郎のスタープラチナのような超攻撃型のスタンドとは異なり、対象を本にして、対象の記憶している人生の体験を情報として読み取ることができる、さらにはページに情報を書き込むことで対象の行動、記憶を思い通りに操ることができるというとてもユニークなスタンドです。従って、このドラマはアクション系のドラマではなく、ストーリー展開が中心のドラマになります。岸辺露伴と他の登場人物たちとの掛け合いが面白くて見どころです。

鬼門とされてきたジョジョの実写ですが、NHKが傑作を作ってくれました。ミスキャストかと思ったら、とんでもなく完璧だった露伴=高橋一生。またドラマの細部が実に愛に溢れています。露伴がヘブンスドアを発動すると人間が本になるシーンでは、原作の味わいが細やかに再現されページの細部まで小ネタが入っていて楽しいです。ぜひ一時停止で堪能してください。また毎回のゲストが豪華でしかも濃い。「くしゃがら 」の回では森山未來の志士十五が鬼気迫る取り憑かれっぷりでしたし、六壁坂シリーズでは不動産屋の役の市川猿之助との「背中見せられない」対決がシリアスなのに思わず大爆笑でした。2020年に1〜3話、2121年に4〜6話と作られましたがそれぞれに経糸となるストーリーがあって、隙のない見事な構成です。単独でも楽しいですが繋げてみるとなお楽しいドラマです。特に4〜6話は六壁坂の怪異が濃密に描かれ見応え抜群です。惨劇のシーンはモノクロで再現され恐ろしくも耽美な映像になっています。

漫画「岸辺露伴は動かない」を原作としたオムニバス形式のドラマである本作は、ジョジョの奇妙な冒険の作者「荒木飛呂彦」先生による奇妙で不思議な世界観を実写映像で見事に再現しています。漫画だから成立する現実ではありえないようなファッションやポーズ、台詞回しなどが制作陣の原作愛でリアルに落とし込まれ、ドラマとして高い完成度です。何より主演の高橋一生さんの岸辺露伴が素晴らしく、岸辺露伴というキャラクターが持っている良い部分も悪い部分も全てを織り込んで一つの魅力に昇華させています。また露伴のパートナーとなる泉京香役の飯豊まりえさんの演技も素晴らしいです。原作では富豪村のみの登場だった泉京香がレギュラーキャラとして物語の中で輝くのは飯豊さんあってのものでしょう。さらに、原作では個別の話だった六壁坂、ザ・ラン、背中の正面に関連をもたせて一本線に構成した脚本の小林靖子さんも流石の一言。原作既読でも次に何が起こるか分からずワクワクさせてくれる最高のドラマです。