海賊とよばれた男（映画）無料フル動画配信情報！Netflixやhuluで見れる？

この映画は、百田尚樹さんの原作を映画化した作品で、出光興産の創業者である出光佐三さんをモデルとした主人公のら国岡鐡造の半生を描いた作品です。

田岡鐵造を演じる岡田准一さんの演技がとにかく素晴らしかったです。20代から90歳過ぎの晩年まで一人で演じていて、90歳過ぎの演技も、違和感なく自然体でした。岡田准一さんの圧倒的な重厚感のある演技は名優と呼べる領域にすでに達していると思います。
国岡鐡造が、相手が政府であろうが石油メジャーであろうが怯むことなく挑んでいく姿は、とても勇ましいし、信念を持った彼の行動は、もっと日本の歴史上で評価されるべきだと思います。間違いなく、田岡鐵造は石油の自由化に貢献した人物であり、戦後日本の復興を支えた一人だと思います。

また国岡鐵造さんの妻ユキを演じた綾瀬はるかさんの演技も印象的でした。お互い愛しあっていたにもかかわらず、子供ができなかったことから身を引く姿は、とても切なかったし、昭和の女性像がそこにありました。ほかにも田岡の右腕であった東雲を演じた吉岡秀隆さんや、長谷部を演じた染谷将太さんの演技はとても魅力的だったし、存在感があり、良かったです。日本の線が復興の影にあった壮大なドラマをぜひ見て欲しいです。

これぞ日本の映画というような、かなり骨太な作品です。戦後の日本の建て直しを、泥臭くやっていくような姿に感動してしまいました。

団塊の世代には、かなり心を掴まれる作品のはずです。正直、若い世代には感情移入しにくいかもしれませんが、自分たちの力であらゆる逆境を跳ね除けていく姿は、今の若い人たちも見習わなければならない部分だとも感じました。主演を演じた岡田准一さんも貫禄が凄かったです。

彼の名言ともなる「愚痴をやめよ！」というシーンは心を打たれました。特殊メイクによる晩年の姿も、違和感なく見れて、彼の人生を1本の映画にまとめたような大作になっていたと思います。

映画というわずか2時間半の短い時間ながら、彼の激動の半生を見事に描いた作品でした。個人的には、社員たちがランニング姿で泥まみれになって石油を掘っていくシーンが印象的でした。

かなりの激務なのに、歌を歌って自分たちを鼓舞しながら仕事していく様子が良かったです。また、この映画は出光興産の創業者・出光佐三さんをモデルに作られているので、その辺の背景を知ってから見ると、また違った面白さが出てきます。百田尚樹さんの原作小説の方が、映画よりも詳しい内容で書かれているので、彼の小説と合わせて見てみるとより楽しめる映画です。