映画『インターステラー』のあらすじと感想※ネタバレあり

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この記事では、映画『インターステラー』の作品概要・ネタバレを含むあらすじ全容・感想を徹底解説します。

日本と英語圏での評価も比較しながらご紹介します。

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映画『インターステラー』の作品情報

映画『インターステラー』の基本情報

公開日2014年11月22日
制作国アメリカ
原題Interstellar
上映時間169分
監督クリストファー・ノーラン
脚本ジョナサン・ノーラン
制作エマ・トーマス、クリストファー・ノーラン、リンダ・オブスト
音楽ハンス・ジマー

映画『インターステラー』のキャスト

登場人物キャスト
ジョセフ・クーパーマシュー・マコノヒー
アメリア・ブランド博士アン・ハサウェイ
マーフジェシカ・チャステイン エレン・バースティン
ジョン・ブランド教授マイケル・ケイン
マーフマッケンジー・フォイ
ドナルド・クーパージョン・リスゴー

映画『インターステラー』の評価

Filmarks(日本)★4.2/5.0
IMDb(英語圏)★8.6/10
ROTTEN TOMATO批評家(英語圏)72/100%
ROTTEN TOMATO一般(英語圏)86/100%

映画『インターステラー』のあらすじ

映画『インターステラー』のあらすじをご紹介していきます。

ネタバレを含んでいるので、まだ見ていない方は気をつけてください。

あらすじ1:人類存続の危機を迎えた地球

度重なる異常気象によって、砂漠化が進み作物が育たず、人類存続の危機を迎えた近未来の地球。

トウモロコシ畑を営む元宇宙飛行士の主人公、ジョセフ・クーパーは、妻を病気で亡くし、義理の父・ドナルド、15歳の息子・トム、10歳の娘・マーフィと静かに暮らしていました。

息子のトムには、勉強をしてほしいと考えていたクーパーですが、学校の先生からは農夫になることを勧められ、世の中がいかに科学の発展よりも農業を欲しているのかを痛感します。

娘のマーフィからは、子供部屋で頻繁に本が落ちるのが霊的な者ではないかと問われ、幽霊は非科学的だから、きっと違うはずだという会話を交わします。

しかし、数日後、マーフィの部屋で本が落ちる現象を目の当たりにし、興味を抱き注目してみると、それがバイナリ(二進法)であることに気づきました。

バイナリから座標を突き止め、勝手についてきたマーフィとともに現場に向かいますが、そこは立入禁止区域で何者かに拘束され、目を覚ますとNASAの極秘研究施設にいるのでした。

そこで、クーパーが宇宙飛行士をやっていた時代の仲間であるブランド教授と再会しNASAが考案した人類絶滅の危機を回避するための「ラザロ計画」を進めていることを聞かされます。

ラザロ計画の内容は、地球の代わりになる惑星を探し出すというもので、この再会をきっかけに、クーパーはラザロ計画のための有人惑星間航行(インターステラー)のチームにヘッドハントされるのでした。

ブランド教授によると「地球から脱出ししばらくの間を宇宙ステーションで過ごすプランA」「卵子と精子を冷凍させて後世で人類の繁殖をするプランB」のふたつが現実的で、プランBの場合は、現在生きている人類を見捨てるものになるので、プランAを遂行したいと話します。

それを知ったマーフィは、もちろん反対。

マーフィの部屋では再び、本が落ち、バイナリを読み解くと「STAY(行くな)」というメッセージとなっていたため、クーパーを引き止めようとしますが、お揃いの時計を残し、宇宙へと旅立ちます。

あらすじ2:ラザロ計画の始まり

クーパーは、ブランド教授の娘・アメリアと、男性のロイリー、ドイル、そしてAIロボットのTARSとCASEの4人と2機で「ラザロ計画」のために地球を離れました。

ラザロ計画では、「ローラ・ミラーの星」「エドマンズの星」「マン博士の星」の3つの候補があり、一番近いローラ・ミラーの星に決めて、コールドスリープに入ります。(コールドスリープ:惑星空間移動において、老化を防ぐため、人間の体を低温状態にして生命活動を停止させること)

地球では2年の月日が経った頃、目を覚ましたクーパーたちは、土星の近くで目を覚まします。

地球に残った家族たちからは、たくさんのメッセージが届いていますが、マーフィからは何ひとつありませんでした。

ミラーの星に向かう途中、ブラックホールがあり、それによってミラーの星での1時間が地球での7年に相当する時間の歪みがある事が発覚。

ラザロ計画のため、ミラーの星に降り立つのは、クーパー、アメリア、ドイル、CASEで、ロミリーTARSは、宇宙船に残ります。

ミラーの星は、有機物や水など、生きていくために必要な物資は揃っているものの、地表がなく、水で覆われている惑星でした。

CASEが探索中に、ミラーが乗っていた宇宙船の残骸を発見した後、アメリアとドイルが宇宙船に残された有力な記録を回収しようとしたところ、ドイルが大波に飲み込まれ命を落とします。

大波は繰り返し起こり、このままでは全員が命の危機にあるということで、浸水した小型シャトルから排水作業を行い、どうにかクーパーとアメリアは、ミラーの星の脱出に成功します。

ロミリーの待つ宇宙船に戻ったところ、すでに地球では23年4か月8日も過ぎている事実に驚愕しながら、家族からのメッセージを受け取ります。

親族は亡くなっている人も多い中、息子のトムは、「父のことは諦める」とメッセージを送信するのをやめていました。

一方、娘のマーフィからは、「昔は怒っていたけど、今はお父さんと同じ年になった」とメッセージを残していて、自分とほとんど変わらない中年女性の姿をした娘の姿になんとも言えない気持ちを抱くクーパー。

あらすじ3:ラザロ計画成功の可能性

ミラー計画が失敗に終わったクーパーたちは、惑星間を渡る「インターステラー」の旅に戻ります。

燃料が限られている中、「エドマンズの星」「マン博士の星」のどちらかひとつに選択する必要があり、話し合いをする中で、アメリアとエドマンズが恋人関係である事が明かされます。

しかし、クーパーは、公私混同はダメだという理由で、マン博士の星へと向かうことに。

地球では、異常気象に拍車がかかり、病気の蔓延に、作物の不足により人類が生きていくのがいよいよ厳しい状況になっていました。

マーフィーは、ブランド教授と共に研究を重ねていて、難解な計算が終われば、地球にスペースコロニーを建設することで人類存続の可能性がある事が分かっています。

そんな中、高齢によって先の短いブランド教授から、死に間際、ブランド教授はすでに難解な計算を終えていて、結果が「不可能」であるという答えを出していたことを告白されます。

つまり、プランAが使えないということになり、今いる人類を見捨てるプランBしか人類存続の方法は残されていないということになるのです。

それを人類に伝えることを恐れたブランド教授は、無意味であるにも関わらず、クーパーや娘のアメリアを宇宙へ送り出していたことになり、マーフィは言葉を失います。

一方、マーフィたちは、氷で覆われたマン博士の星に到着し、コールドスリープに入っているマン博士を発見。

さらに、マン博士のメッセージでは、寒さの厳しい惑星ではあるものの、人類移住に希望が持てると話しています。

コールドスリープから目を覚ましたマン博士は、研究結果を詳しく話すために、マーフィを地質探索へと連れ出しますが、ふたりだけになった瞬間、クーパーに襲い掛かりました。

あらすじ4:ブラックホールの先にあるもの

マン博士は、この惑星での人類移住が不可能と分かった上で、ひとりで死ぬのを恐れてクーパーたちを呼び出していたのです。

一方、ロミリーは、マン博士の残していたメッセージのデータに不可解な点を発見しますが、その直後に、マン博士が事前に仕掛けていた爆弾によって、命を落とします。

マン博士は、地球に戻るために、クーパーたちの宇宙船を奪おうとしますが、接続不備によってマン博士の小型船は爆発。

爆発に巻き込まれたクーパーは、ヘルメットの損傷を負いますが、危機一髪でアメリアから救出されて生き延びます。

地球に戻るまでの燃料が残っていない母船で、クーパーはブラックホールの重力ターンを使ってアメリアを恋人のいるエドマンズの星へ行かせることを決意。

燃料の少ない母船で確実にアメリアがエドマンズの星に行くためには、宇宙飛行士の数が少ない方がいいと考えたため、クーパーはTARSと共に、ブラックホールへと落ちていきます。

クーパーは、自分の命が尽きるまで、役に立とうと考え、ブラックホールのデータを取得するようTARSに指示をすると、その空間が四次元世界である事が発覚。

時空が歪んだ空間で、10歳のマーフィの部屋にたどり着きます。

クーパーは、自分の存在に気づいてもらおうとマーフィに「STAY」というメッセージを込めて本を落とします。

マーフィとクーパーが見ていた怪奇現象は、全て四次元空間からクーパーが送っていたメッセージだったのです。

過去のマーフィにコンタクトが取れるということは、未来のマーフィとコンタクトを取れるということに気づいたクーパーは、出発前にプレゼントした腕時計の秒針でマーフィに気づいてもらおうとします。

クーパーの使命

地球では、人々は余儀なく避難を強いられる中、マーフィは研究室に残り、人類を救う方法を模索していました。

そして、身につけていた腕時計の秒針の動きからクーパーがコンタクトを取りにきたことに気づいたマーフィは、すぐに解読を始めます。

クーパーは、マーフィにメッセージを送りながら、徐々にブラックホールの四次元空間へ飲み込まれ、意識を失っていきました。

それからクーパーは、スペースコロニーの中で目を覚まし、土星のそばで発見されたと聞かされます。

地球では、クーパーからのメッセージを受け取ったマーフィが巨大スペースコロニーの建設を開始し、人類絶滅の危機から救い出した英雄に。

無事に地球へ生還したクーパーは、自分よりはるかに歳をとった124歳のマーフィと涙の再会を果たします。

そして、親が子どもを看取ることはしてはいけないのだからという理由で、エドマンズの星へと向かったアメリアの救出に行くよう諭されます。

マーフィの願いを聞いたクーパーは、アメリアがいる星に向かってTARSと共に旅立つことを決意。

一方、アメリアは、エドマンズの星が人類移住可能であることを発見しますが、同時に、恋人が死亡しているのを確認し、静かにコールドスリープに入りました。

クーパーとTARSは、コールドスリープに入ったアメリアと人類がこれから移住することになる星に向かって、地球を出発するのでした。

映画『インターステラー』の感想

実際に、映画『インターステラー』を観た感想をまとめました。

感想1:家族愛に感涙

映画『インターステラー』を手掛けたクリストファー・ノーラン監督といえば、『メメント』『テネット』など、数々の時間軸のずれた難解なSF映画を作ってきました。

本作でも、宇宙空間と地球での時間の流れが違うことによって、主人公・クーパーと娘のマーフィの年齢が逆転するという衝撃的な設定が盛り込まれていました。

相対性理論や量子力学、特異点などの難しい専門用語が並んでいるのですが、そういった化学的な部分が理解できなくても、父の娘の愛に溢れる感動的なストーリーが印象的です。

父の知的好奇心を受け継いだ娘のマーフィは、父と離れることを強く拒み、しばらくは連絡をしません。

それでも、密かに父と同じ研究という道を選んでいたのです。

そして、歳を重ねて父と同じ年齢になった頃、家族たちがクーパーの帰りを諦めた頃、マーフィはクーパーの研究者としての気持ちを理解し、初めてメッセージを送るのが感慨深いです。

それからも、クーパーの意志を継ぐように研究に没頭し、クーパーのメッセージを四次元空間から受け取り、クーパーを地球へ生還させ、人類たちを救出する英雄になります。

最愛の父と10歳で別れ、124歳で再会したマーフィ。

一緒にいた時間はほんの少しでありながらも、揺るぎない絆が感じられる家族愛に涙無くしては見れません。

感想2:圧巻の映像美

SF映画は、映画ジャンルの中でもトップクラスにファンの多いものですが、映画『インターステラー』は、類い稀な宇宙空間を描いています。

元々、CGを極度に嫌うクリストファー・ノーラン監督は、できる限りCGを使わずに、撮影をするこだわりを持っています。

ただ、映画『インターステラー』は、さすがに実写は無理じゃないか…と思ってしまうのですが、膨大な資金を費やしてできる限り実写での撮影に挑んだそうです。

冒頭で描かれるコーン畑。

現代の地球でもコーン畑はありますが、コーン以外にもたくさんの作物が育てられているので、あれだけ一面にコーン畑がある場所は存在しません。

そのため、クリストファー・ノーラン監督は、映画『インターステラー』のためだけに、東京ドーム43個分に匹敵する500エーカーの広さのコーン畑を育てたそうです。

それだけではありません。

クーパーが過去のマーフィにメッセージを送るブラックホールでの四次元空間。

何層にもなった金色の線が連なっているのは、誰もがCGで演出をしていると想像しますが、こちらもセットを作っていたようです。

物語の中では非常に重要な部分で、時を経て父と娘が歪んだ時空間で交流する感動的なワンシーンは、全て実写で作られたものでした。

ここまでのこだわりを見せるクリストファー・ノーラン監督の生み出す映像美は、他の作品では見ることのできない臨場感がありました。

まとめ:『インターステラー』のあらすじと感想

この記事では、映画『インターステラー』の作品概要・あらすじ・感想をまとめました。

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