ハラスメントゲーム（ドラマ）の見逃し配信・無料視聴まとめ！Netflixやhuluで見れる？

ハラスメントだらけの現代で、その裏にある人間の恨み、そねみ、欲望など様々な感情をあぶりだして、バッタバッタと切り落として解決するサラリーマン秋津の胸がスカッとするドラマです。
富山店に飛ばされていた秋津店長が社長から声がかかって本社に呼び戻されコンプライアンス室長に栄転するのですが、単純に喜べないのがサラリーマン社会の常です。
案の定、社長特命で社内の不満分子含めて反社長派の動きをスパイするのが本当の使命のようで、サラリーマンとしては首の皮一枚残った秋津が、いいように社長に使われて、使い捨てに終わるのか、社内遊泳術で上手く生き残るのかが見物です。
新規の品川店の開店前に、ボンボン社長の丸尾がインタビューでパート女性社員を軽んじる発言をしたばかりに、パートに集団で職場放棄をされ、秋津が火消しに回ったり、クレーマーに、貴重な御意見ありがとうございますと笑顔で頭を下げて、相手のフトコロに飛びこんで、嘘を暴いてギャフンと言わせるテクニックは見物です。
かと思えば産休制度を悪用してユーチューブで副業をしていた男性社員を叱責したり、強きをくじき、弱きを助けたり、不正には、あんたはクズだ、の殺し文句に胸がスカッとして、ストレスを解消してくれる場面が毎回、注目です。
一方で現場を放置して自らの保身ばかりに執着する重役陣の中でも、脇田の部下で、秋津を陥れようとする水谷役の佐野史郎の陰険さも、小憎らしくて笑えます。
そして同期でライバルの脇田常務との因縁が見どころで、ズバズバ正義感ぶる秋津に嫉妬した脇田が秋津を左遷させたようで、その秋津を脇田の秘書の小松が、相談があると言ってバーに秋津を呼び出しておきながら会話を録音してセクハラをでっち上げて、役員会で秋津がクビになるピンチを脇田が救った場面は大きな見せ場です。
脇田は小松がファンド会社の横手のスパイだと突きとめて、丸尾社長が横手の買収話の口車に乗せられ騙されそうになった時に秋津と共に立ち上がった最終話は、ドキドキです
そしてラストで辞表を出しながら脇田に遺留された秋津が、単身赴任で地方転勤になり、部下の高村しか見送りがいない寂しい場面で、お互いにクズだと言いながら、秋津が笑って背中を向けて去っていく後姿にサラリーマンの悲哀がこもっていて、忘れられない場面になります。

セクハラやパワハラという言葉はもう既にかなり前から使われるようになりましたがドラマのタイトル名にストレートにハラスメントという言葉が使われるのは初めて見ましたのでそういう点では印象に残りましたし、ハラスメントをどのような視点で描かれるのかとても興味深かったです。
ハラスメントをテーマにしていましたので社会派のドラマでしたし、こういう事が世の中では行われているのかと改めて思い知らされる事も多く、心にずしりと響いたりハラスメントは絶対にしていはいけないと戒めにもなりました。
唐沢寿明さん演じる秋津がハラスメントをしている当事者に向かい吐く「クズ中のクズ」というセリフにはとても迫力がありましたがただ厳しく叱責するだけではなくフォローしていた場合もありましたので秋津の優しさも感じました。
秋津が社長のスパイのような役を担っていた事もあり社内の様々な事に関して探っている時はかなり緊迫感もありまるでスパイ映画を見ているようなドキドキも味わえました。
一方では秋津と部下の広瀬アリスさんが演じる高村の掛け合いがまるで夫婦漫才を見ているような軽妙なやり取りをしている時もあり笑えるシーンも大いにありましたし、石野真子さん演じる秋津室長の妻が可愛らしくて面白いキャラクターでしたので楽しい面も沢山あり硬柔のバランスもとても良かったと思います。