悪人(映画)無料フル動画配信情報！Netflixやhuluで見れる？

主人公は長崎に祖母と二人で住む素朴な土木作業員、過去に母に捨てられた暗い過去をもっていました。
そんな彼の唯一の楽しみは出会い系サイトで出会った福岡県在住の女性とのデートでした。仕事で疲れていても、長崎から福岡まで車を走らせるほど彼の女性に関する思いは純粋で真剣でした。
その一方で、女性は彼の想いを慮ることは無く、実は裕福で優しさのかけらもない金持ちの青年に夢中でした。彼女は自分が想う様に青年が自分に好意を持っていると過信し、友人たちに自慢したりさえしたのでした。
そんな彼女を青年は自分の気分でまるで静電気に寄るゴミくずの様にある夜捨ててしまうのです。時期を同じ彼は彼女の後をつけ、山中で彼女を拾うのです。捨てた男に拾う男。彼女は捨てられた口惜しさと、認めたくなく苛立ち、また、自分よりも身分の低い主人公に拾われたことが忌々しく、許しがたい暴言と、捨てた男から受けた傷を主人公になすりつけようとしたのです。
主人公が気が付いた時は彼女は骸になっていました。
主人公は恐怖から逃げます。
ある日主人公は、佐賀の紳士服店でまじめに働く女性店員と知り合います。
彼と同じように純粋な彼女は彼と関係を持っていく中で次第に母性愛が芽生えていきます。
やがて逃げる二人は灯台の見える岬に。
彼女は献身的に彼を支えますが、とうとう、警察が彼と彼女を保護し、エンディング。
何が正しくて何が正しくないか、ラストシーンは、娘を殺された父が娘を捨てた男を殺しに行こうとして逆に傷を負い、主人公のおばあさんはマルチ商法でだまされてボロボロになっても、懸命に孫を庇いながらも強く生きる姿が流れます。
悪人と人間の本質を問うのか、物事の尺度で問われるのか、考えさせられる作品です。

本当に悪い人って誰なんだろうと深く考えさせられました。もちろん出会い系で出会って金銭トラブルになった相手を殺してしまった主人公の祐一は一番の悪人として描かれています。しかし、その女性を深夜の山の中に置き去りにしていったのにも関わらず取り調べにも応じずに逃げまわっていた大学は罪はないの？また、お人好しな祐一の祖母はある健康食品の販売員に言いくるめられて高額な商品を売りつけられてしまいます。商品を販売した時はものすごく良い人を装っていても、祖母が困っているから返品をしたいと懇願しているのにも関わらず酷い態度で追い返します。このシーンは、自分の祖母とも重なって胸が苦しくなりました。今、思い出しても悲しくなります。私にとって一番の悪人はこの人かも知れません。逃亡する祐一について行ったヒロインは、被害者が誘拐犯に恋をしてしまうシンドロームに陥っていると思われるようですが、ちょっと違うのではないかと感じました。ヒロインはいつも孤独を感じていて、祐一にもそんな自分と同じ部分を感じて好きになってしまったのではないかと思います。出会ったきっかけは祐一が起こした事件ですが、違った形で二人が出会ったならば、お互いのことを癒しあえたのではないでしょうか。

大学生だったことがある人なら誰しもが懐かしく思う就活をテーマにした映画です。会社説明会とかエントリーシートとか頑張ってたなあと学生時代を思い出しました。主人公は就活生で、自分の思うベストな会社に入れるように仲間たちと励まし合います。主人公の自分の就活での武器は、周りを冷静に分析することで、物語の最初は冷静な主人公が回りを見回しているのだと感じていましたが、途中で流れが変わります。なんだか周りともギクシャクしはじめ、いろいろなことが上手くいかなくなります。ラストシーンでは、仲間の1人にツイッターの裏アカウントを暴かれ、周りを馬鹿にしていたことを言い当てられます。そのシーンがホラーテイストで怖い…実は周りの人達をさんざん蔑んでいた主人公でしたが、実は回りの就活生より一年先輩だったことが明らかになります。自分だって就職浪人しているのに未だに思うような内定が出ていなかったのです。主人公は周りの人達に対して人一倍厳しく批判的でしたが、本当に許せないのは自分自身だったのではないでしょうか。就活に打ち込め切れてない自分、一緒に夢を追っていた友人から逃げた自分が心底嫌だったのでしょう。ラストで仲間にそれを指摘して貰えて救われたのではないでしょうか。

殺人の犯人として指名手配されていた清水（妻夫木聡）とサイトで出会った光代（深津絵里）が二人で警察から逃げ灯台にこもり、お互いがお互いを必要とする愛に溺れる話です。清水は幼少期に辛い体験をしており、人を本気で愛したことがなく、人を避けているタイプで、光代はパッとしない地味で物静かな女性。二人が出会い辛い状況を分かち合うことで、どんどんひかれあう二人。こんなにも思いあえる人に出会えた喜びを感じるとともに、別れが迫ってくる悲しい思いでなんとも言えない感情になりました。清水が警察に逮捕された後、残された光代がとてもかわいそうでした。妻夫木さんがこの撮影ではスタッフとの雑談を一切しなかったとテレビで話していました。その通りでとても妻夫木さんの本気度が伝わってくる映画でした。いつもさわやかな笑顔の妻夫木さんからは想像できない役柄でしたが、演技力がある方なのですばらしかったです。ベッドシーンがありますが、いやらしさよりも人間と人間が互いに本気で必要としてる人間味のある温かさが感じられとてもいいシーンでした。暗い映画ではありますが、暗い気分の時はあまりお勧めしませんが、本気の愛を見たい方にお勧めします。

人生を埋める何かが欲しかった清水祐一（妻夫木聡さん）。増尾圭吾（岡田将生さん）に憧れ、振り向いて欲しかった石橋佳乃（満島ひかりさん）。妹には恋人がいるのに自分にはいないことに劣等感を感じていた馬込光代（深津絵里さん）。みな、寂しさを抱え、その根本的な寂しさが三人から正しい判断力を奪っている。初月給で祖母にプレゼントし、祖父だけではなく近所の老人の通院に付き添う好青年。また、石橋佳乃が増尾圭吾から真っ暗な山に蹴り出された時、金づるにされ約束をすっぽかされたのに可哀そうに思い「車に乗らんね。」と声を掛ける。更に、馬込光代の足をお湯で温める優しさの持ち主。これが清水祐一なのだ。石橋佳乃の父（柄本明さん）が、娘を峠に置いて行った増尾圭吾を殴ろうとし思いとどまった思いや友達の鶴田の気持ちを理解し、増尾圭吾が人の痛みの分かる人になることを願うばかりだ。石橋佳乃の父（柄本明さん）が「今の世の中、大切な人がおらん人間が多すぎる。自分には失う物がないなっちゅう思い込んで、それで強くなった気になっとう。だけんよ。自分は余裕のある人間だと思い腐って、失ったり、欲しがったりする人を眺めて笑っとう。そうじゃないとよ。それじゃ人間は駄目とよ。」と言う言葉が,胸に突き刺さる。大切な人の存在を絶えず心に止め、抑止力として忘れないで欲しい。