AKIRA(アニメ映画)無料フル動画配信情報！原作者本人が映像化した世界的ヒットアニメ

AKIRAはジャパニメーションの存在を世界に知らしめた金字塔的なアニメです。まさかこのクオリティーが30年以上も前の日本で実現されていたということに驚愕させられる映像技術もさることながら、ストーリーが深淵でフィクションなのにリアリティがあり、テーマも壮大なものだと言えます。

AKIRAの感想は、かっこいいの一言に尽きます。話の流れに一切の無駄もなく、かと言って説明過多になることなく、各シーンが描かれているからです。AKIRAというタイトルなのにAKIRAが出てこない理由も最後にはなるほどなと納得できました。少しネタバレになりますが、金田に嫉妬していた鉄雄がとんでもない力を手に入れてしまう設定も秀逸だと思います。まるで世界を操る神にでもなったかのような鉄雄の暴走っぷりがどのように収拾つくのか、ドキドキハラハラさせられる点でも魅せ方がうまいです。

戦争の混乱にも負けず己の信念を持った少年たちの反骨精神から生じた新たな事件を解決するために立ち上がった存在、それこそがAKIRAであり、残されたものに大きな衝撃と教訓を与えました。終始、圧巻と言っても過言ではない不朽の名作だと言えます。

考察するに、AKIRA自身が研究の被害者であり、体を奪われた状態で生かされていました。同様に実験されている子どもたち、そこに現れた鉄雄、世界が終わるかもしれないという危機的状況を救ったのがAKIRA、つまり救世主だったということになります。

じつはこれは、キアヌ・リーブス主演のあの有名作マトリックスにそっくりそのまま使われていると思いませんか？

事実ウォシャウスキー兄弟はジャパニメーションの大ファンだったそうで、AKIRAリスペクトから生まれたのがマトリックスだったと思われます。最近では鬼滅の刃の鬼舞辻無惨の最期やもののけ姫のワンシーンでも同じように、ぐにゃぐにゃして巨大化した塊が「邪悪なもの」として登場しますが、これらもすべてAKIRAの影響を受けた結果に違いありません。

30年以上前に公開され、未だ影響を残し続けているアニメです。

基本的にSFではあるのですが、哲学的な要素も大きく、観る人を選ぶかもしれない作品。

最大の魅力はキャラの動きが非常にスムースなところです。

ぬるぬると動くキャラクターに当時は大変驚きました。

そして他のアニメとは一線を画する迫力と映像美。

観終えた瞬間に引き込まれました。

ここからはネタバレと若干の考察です。

ラストシーンで消えてしまった鉄雄。

しかし、宇宙の映像とともに「僕は鉄雄」というセリフが流れるのです。

さて、これは何を意味しているのか。

個人的にはどこか別のところで「鉄雄」という概念を持っていた存在が新たな銀河、あるいは宇宙を誕生させたのではないかと思っています。

この辺りの解釈のヒントは、拘束された金田とケイが語り合うシーンにあります。

概念的な話なので、聞き逃してしまいそうな場面ですが要チェックなシーンです。

不良グループの金田とその弟分の鉄雄のいわゆるダブル主人公系アニメですが、AKIRA以前・AKIRA以降という言葉が生まれたほどセンセーションな内容で凄いです。

いつも弟分で金田にコンプレックスを持っている鉄雄が覚醒して超能力を手に入れ、よくわからないまま研究ラボに送られるんですが、水を飲もうとすると無意識にコップが動く描写など後々の超能力ものの定番的描写の原点が多く含まれていて凄く面白いです。

原作漫画ではそれまでの作品に殆どなかった俯瞰視点の描写や緻密で格好良い機械描写などが注目されましたが、アニメでも戦闘シーンの迫力は単純に物語を理解していなくても手に汗握る緊張感があり面白いです。

大量のセル画を使用したこともあって表情の変化も細かく、金田がバカにして笑ってるのに対して鉄雄が純粋に笑っていたり細かい描写も凝っています。

ストーリーは結構難しいところも多いんですが単純に戦闘シーンや芸術性を見る目的でも十分楽しめると思います。