Troye Sivan 『Bloom』 トロイ・シヴァン、22歳のポートレート


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2018年8月シェアされたTroye Sivanの2nd ALBUM 『Bloom』が素晴らしいです。

南アフリカ出身、オーストラリア育ち。俳優として、またYouTuberとしてティーンの頃から活動、17歳の時に同性愛者であることをカミングアウトした動画は大きな話題となります。2016年、1st ALBUM『Blue Neibourhood』を発表。同年にはフジロック2016で初来日。以降はTaylor Swift、Sam Smithらのフックアップ、Ariana Grandeをゲストに迎えた『Dance to This』の大ヒットで一躍ポップシーンの寵児に踊り出ました。

大きな期待とプレッシャーの中発表された『Bloom』はしかし、それを遥かに超える傑作です。フォーキーな素朴さとアビエントなアレンジが共存する様は初期David Bowieの天才を、歌詞は22歳のリアルとティーンのアイデンティティ・クライシスから少し距離がとれた小さなノスタルジーを感じさせ、神秘さとポップネスのバランスが飛び抜けて優れた、2018年のポップスターとして完璧なALBUMとなっています。

白眉は1曲目の『Seventeen』。初めてのクラブ・クルージングの高揚感、眼に映るすべてが輝いているあのフィーリングを描いたサウンドに包まれ
「年齢なんてただの数字じゃないか。君はなんだって出来るんだ」
というキラーラインが美しい歌声で語られます。そこには誰の心も17歳のあの夜に戻してしまう魔法が、ポップの魔法が宿っています。

「君の名前で僕を呼んで」の主人公エリオが22歳になったら、あの夏を思い返してこんな曲を書いていたんじゃないか。そんなことを考えながら、国境もジェンダーも超えたあまりに美しいポップスターに愛と祝福を送りたいと思います。

聴きこむ編集部ライター 吉田昂平: 大学で映画評論を専攻。映画、音楽、サッカー、野球に情熱を燃やす。バンドでベースとギター経験もある、弾けるライター。

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