Noname 『Room 25』レビュー


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2018年9月14日。Nonameの新作『Room 25』がシェアされました。

Chance the Rapperを中心とするシカゴの音楽集団Save Moneyの中核を担うNoname。彼女の前作『Telefone』の美しい朝の白い光を思わせるサウンド、親密な声で語られる鋭く批評的、時にジャーナリスティックで時にナスティなリリックは全世界の音楽ファンに衝撃と悦びを与えました。同じくSave Moneyの中核を担うJamila Woodsが神秘性を持った描写、天上の視点を感じさせるのに対し、Nonameはより地上的、生活者の目線から美しさを描写します。

今作『Room 25』では前作の美しさはそのままに、より拓かれたランドスケープ、オープンなマインドを意識させながら、よりクローズな関係性、タイトル通り室内の親密な語らいのような表現をしています。ベース、ドラムのグルーヴとNonameのラップ、ライミングのリズムが密接に絡み合う快楽はStevie Wonderを思わせるほど。

Fワード、Nワード、性のメタファーと政治性が頻出するリリックはなかなかこのサイトで解説するのが難しい類のモノではありますが、どれも一市民として生活者として日々感じ考えるべきこと。それをユーモアと怒り、アイロニーと愛を込めて表現する。当たり前なことを誠実に行っています。

Nonameは2017年秋に渋谷WWWにて初来日公演を行いました。タイミングとして来年、2019年夏はベストの再来日のタイミングです。

ぜひ一度、今作『Room 25』を各ストリーミング・サービスで聴いてみてください。あなたの生活の見慣れた景色や出来事が、少し変わってみえるかもしれません。

 

聴きこむ編集部ライター 吉田昂平: 大学で映画評論を専攻。映画、音楽、サッカー、野球に情熱を燃やす。バンドでベースとギター経験もある、弾けるライター。

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