2018年8月15日、Perfumeの2年4か月ぶり、7枚目のオリジナルアルバム,『Future Pop』がリリースされました。「TOKYO GIRL」「無限未来」「If you wanna」などのシングル曲や、CMに起用されたカップリング曲、さらにこのアルバムのために録り下ろした5曲の新曲を加えて、全12曲が収録されています。
中田ヤスタカによる近未来を想起させるダンスサウンドが、親しみやすいJPOPと調和することで多くのファンを惹きつけてきたPerfume。しかし今回のアルバムで収録されている「If you wanna」「無限未来」ではEDM、特にフューチャーベースを大胆に取り入れていることでも注目を集めました。
シンセやドラムのフィルインで高揚させ、ドロップで一気に音数を減らして展開を変化させる、ビルドアップ・ドロップという構成は、サビで音数が増えドラマチックに展開されるJPOPの構成とは異なるため、これまでPerfume含めJPOPではほとんど採用されていませんでした。映画『ちはやふる』の主題歌としても知られる「FLASH」などでもPerfumeはJPOP的な構成を重視していました。
しかし今回「If you wanna」「無限未来」で大胆にビルドアップ・ドロップを取り入れたこの攻めの姿勢は、結成から21年近くたっても最先端であり続けるPerfumeの魅せる新時代の音楽なのかもしれません。
また「TOKYO GIRL」ではEDMとJPOPを折衷したような構成も取り入れられており、かと思えば「宝石の雨」「天空」などではどこか懐かしさすら感じられるような、ポップなメロディが織り込まれています。テクノ・ポップの最先端を進む彼女たちの、決して止まることのない前向きな姿勢が伺えます。
完全生産限定盤の特典DISCには「Let Me Know」のミュージック・ビデオのほか、「TOKYO GIRL」「If you wanna」の発売記念イベントの模様、3月に東京・NHKホールで行われたライブ『Perfume×TECHNOLOGY presents “Reframe”』の「FUSION」が収められ、恒例の「Perfumeのただただラジオが好きだからレイディオ!3」も盛り込まれます。
元々近未来がコンセプトのソング&パフォーマンスをテーマとしてきたPerfumeと中田ヤスタカが送る、JPOPの未来の可能性さえ感じさせる『Future Pop』。ぜひPerfumeの新時代の音楽を、体験してみてください。
かんたマン