くるり 先行配信曲『ソングライン』 レビュー

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くるり待望の12th ALBUM「songline」からタイトル・トラック『ソングライン』が先行配信されました。

くるりの既存曲で言えば『ハム食べたい』『坂道』『さよならアメリカ』を思わせる、いなたくも透明なポップさ、人懐こいアンサンブルを骨子として、丁寧に幾層にも重ねられたトラックでそれに肉付けした極上のミディアム・ナンバー。

「夏の草いきれのグラウンドで 走る少年の帽子を飛ばす風」という美しいラインから、ラヴェル『ボレロ』のメロディとレズリー・エフェクトがかかったスライド・ギター、長尺の速弾きギターソロがリレーされる余裕たっぷりなアウトロが旅情をかき立てます。

『その線は水平線』『だいじなこと』『忘れないように』『特別な日』『How Can I Do?』。
これまで発表されたALBUMに収録される楽曲は、どれも雨上がりの草の匂いのような爽やかで優しい感触を残すものばかり。

この路線を期待しつつ、必ず数曲は紛れ込むであろうヘンテコな、くるりらしい発酵食品のような楽曲との出会いにも期待しながら、9月19日の発売日を待ちたいと思います。

聴きこむ編集部ライター 吉田昂平: 大学で映画評論を専攻。映画、音楽、サッカー、野球に情熱を燃やす。バンドでベースとギター経験もある、弾けるライター。

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