君はひかり、僕を照らす CRCK/LCKS『Temporary』

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小西遼、小田朋美、石若駿、越智俊介、井上銘。

今、日本の音楽シーンで最も多忙なのでは、と思えてしまうミュージシャン5人が集まり結成されたCRCK/LCKS(クラックラックス)。

フィジカル、技術の高さが生む完成度と若さが生む思い切りの良い瑞々しさが共存したポップソング集。それが彼らの1st フルアルバム『Temporary』です。

CRCK/LCKS(クラックラックス)の『Temporary』をApple Musicで聴く

ヴァース、ブリッジ、コーラスのすべてで自在にグルーヴする越智俊介のベースの上で、小田朋美のキュートなヴォーカルがアンナ・カリーナみたいにダンスするキラー・チューン『KISS』。

石若駿のアヴァンギャルドなドラムが嘘みたいに炸裂する『嘘降る夜』。

異国の夜の街に迷い込んだみたいな井上銘の幻想的なギター・リフが煌めく『Searchlight』、ポケットに入れて出掛けたくなるポップス『ひかりのまち』。

70sなハードロック風味のフュージョンにメロディアスなコーラスがアンビバレントな『Lalala-Birdsong』を経由して『言葉にならない笑顔を見せてくれよ』期のくるりを思わせる朗らかで多幸感溢れる『春うらら』。

或る夜のポートレート『ながいよる』、その先で夢に落ちていく『demo#01』。

「君はひかり、僕を照らす」

『KISS』のワンフレーズが象徴する世界観をメンバーが時にスリリングに時に穏やかに、緩急自在に表象する様はそれ自体が感動的であり官能的でもあります。苦楽を知る友人たちで集まれることの喜びとプレイヤーとしての個々のプライドがこれほどバランスよく、民主主義的に噛み合ったアルバムはなかなかありません。同時代で挙げるならばアメリカのVulfpeckでしょうか。

現在はそれぞれの活動と並行してレコ発ツアーがスタート、さらに12月18日にEP『Temporary vol.2』をリリースすることも発表されました。個々としてもバンドとしてもまさに伸び盛りの彼ら彼女らが、輝かしい前編からどんな後編を描くのか。同日に渋谷O-EASTで行われるツアー最終公演と合わせて、期待が高まります。

CRCK/LCKS(クラックラックス)の『Temporary』をApple Musicで聴く
ライター紹介 吉田コウヘイ
在野にて評論活動修行中。
五月革命、アメリカン・ニューシネマ、サマー・オブ・ラヴ、ウィノナ・ライダーの信仰者。
Twitter: tele1962
Instagram: telecaster0225

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