外に出て遊ぼう ビリー・アイリッシュ 『come out and play』

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ビリー・アイリッシュの新曲『come out and play』がシェアされました。

Appleのホリディ・キャンペーン、Share Your Giftのショート・アニメーション・ムーヴィーにインスパイアされたタイアップ・ソングです。

ド、ミ、ソ。ファ、ラ、ド。
シンプルなアコースティック・ギターのアルペジオに誘われビリー・アイリッシュの深く荘厳な歌声と温かなシンセが重なり響きあい、誰の記憶にもある風景、心の片隅で埃を被っている感情をノックして光を当てるような素晴らしいアレンジメントが施されています。

「Apple のタイアップ・ソングを書けるのはとても名誉なこと。オファーを受けて過去に使われた曲を研究しました」

実兄でソング・ライティングを共同担当するFinneas O‘ConnellはApple Musicのラジオ・プログラムでこう語っています。
これまで使われた楽曲と映像自体のコンセプト。それはいわば「温かく人懐こい、それと同時にクールなエレクトロニック」。
今作『come out and play』は見事にそれを2018年の音として達成していて見事です。

「あなたが不安なのは理解る。けどやってみて、きっとその価値はあるから」

ショート・アニメーションのストーリーに寄り添って、シェアすることの喜び、大切さを優しく語りかける歌詞。

「なにかを大好きだっていうこと。その気持ちこそが大切なギフト、才能だと思うんです」

前述したラジオ・プログラムでのビリー・アイリッシュの言葉です。

今年夏のサマーソニック2018で観たビリー・アイリッシュのライヴ。その歌、ダンス、アクションは圧倒的でした。
上手いとか下手とか、そんなくだらないことはどうでもいい。ただ好きなこと、やりたいことを堂々とやるだけ。それが最高にクールで、眩しくて。だからこの曲の歌詞、メッセージはより胸を打ちます。

世界を動かすのは卑しく醜い連中の損得勘定なんかじゃなく、小さくても美しい個々人の胸にある「好きだ」という気持ちなのです。その気持ちを形にしてシェアする、そうやって世界を少しずつ良くする。それこそがパーソナル・コンピューターの、Apple創設者スティーヴ・ジョブズ氏の本懐です。

ビリー・アイリッシュは先日17回目の誕生日を迎えました。まだ17歳。この不敵な面構えをしたアンファン・テリブルがどこまで行くのか。2019年のポップ・ミュージックの大きな注目ポイントです。

ライター紹介 吉田コウヘイ
映画、音楽を中心に在野にて評論活動修行中。大学ではケン・ローチ、アキ・カウリスマキらを題材に映画と社会・政治運動について論文執筆。フラワー・ムーヴメント、五月革命、アメリカン・ニューシネマらカウンター・カルチャー信仰者。
Twitterアカウント: tele1962

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