『Tints』アンダーソン・パーク feat.ケンドリック・ラマー Soulがなけりゃ音楽じゃない


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AppleHomePodとのタイアップで大きな話題となった『‘Til It’s Over』に続く、アンダーソン・パークの新曲『Tints』がシェアされました。

都会で生きる孤独とその束の間の安らぎを描く、スパイク・ジョーンズの映像との完璧なマッチングで世界中に感動を与えた『‘Til It’s Over』。優しくカラフルな色彩をイメージさせるサウンド、終わってしまった恋なのか終わりの予兆か、いずれにしろ強い諦念を含むリリックとアンダーソン・パークの少し掠れた歌声。リスナーそれぞれの生活、感情のすき間に入り込み、温かなエモーションを生み出します。

フジロックへの出演も含めた大規模なツアーを行った夏を経て、アンダーソン・パークの公式SNSページにある画像がアップされました。車の後部座席を思わせるシートに座り談笑する、アンダーソンとケンドリック・ラマー。彼らがタッグを組んだ新曲発表のアナウンス。瞬く間に世界中に拡散され、音楽ファンは歓喜の声をあげました。

お披露目された『Tints』はギター、鍵盤、ベース、ドラムすべての音が的確に配置され、その間が生み出すグルーヴが腰を揺らす極上のダンス・チューン。特にアンダーソン自身も一流のプレイヤーであるドラムはプレイ、サウンド共に細部までブラッシュアップされた、ポップスとしては他を圧倒するクオリティを感じさせます。

歌詞に目を向けると、あまり文学的なニュアンス、メタファーを打ち出すよりは、有名税のフラストレーションを吐き出したより直接的な描写が活き活きと紡がれている印象を受けます。フィーチャリングされたケンドリックのラップも、言いたいことを言っている風通しの良さとスキルの高さが存分に発揮されていて気持ちがいい。文芸雑誌や国営放送の特集でケンドリックを知った、意味を読み解こうと腕組みして聴く人々には程よいカウンターになるのではないでしょうか。やはり音楽は感じて踊ってこそです。

アンダーソン・パークは11月16日に3rd ALBUM『Oxnard』をリリースすることをアナウンスしました。今作はアンダーソンを「音楽の未来」と評し大きくフック・アップしたDr.Dreがエグゼクティブ・プロデューサーを務めています。間違いなく今年最大の注目作です。さあ、未来に乗り遅れないように‼︎

聴きこむ編集部ライター 吉田昂平

加藤幹郎『映画とは何か』に衝撃を受け評論を学び始める。音楽、映画、サッカーを中心に修業中。60年代カウンター・カルチャー・マニア。

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